2019年11月8日発売/ISBN978-4-908170-25-6
発行・発売:詩想社
定価:本体1000円+税
「色即是空」の境地で生きる。
自分のものであっても、自由にならないのが「心」。
迷いや悩みにとらわれ、苦しみ、立ち尽くしてしまう私たち。
いかに私たちは、自分の心と向き合えばいいのだろうか。
『般若心経』から仏教の神髄とともに、生きるヒントを得る。
日本人にとって、もっとも一般的な「お経」が『般若心経』だ。
いまでも葬式、法要の場はもちろん、
神社仏閣で神仏を前にして唱える人もいる。
日本が弥生時代を迎えているころ、
インドで作られたと考えられている『般若心経』は、
その後、中国を経て日本にも伝わった。
世界各国に広まった『般若心経』であるが、
現在も廃れることなく、人々にこれほどまで親しまれている国は、
日本だけである。
なぜ、日本人は、
たった262文字しかない、この「お経」に引かれるのだろうか。
日本人がもつ無常感と共鳴する「色即是空」の世界観とともに、
煩悩を一掃するその魅力を解き明かす。
第1章 日本人が魅せられた「色即是空」の境地
第2章 キーワードで読み解く『般若心経』の教え
第3章 現代語に訳すと見えてくる「悟りの世界」
第4章 ままならない「自分の心」とどう向き合うか
第5章 『般若心経』からたどる仏教の歴史
第6章 『般若心経』を知れば日本仏教がよく分かる
島田裕巳(しまだ ひろみ)
宗教学者、作家。東京大学文学部卒業、同大学大学院人文科学研究科博士課程修了(専攻は宗教学)。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、同客員研究員を歴任。著書に『神社崩壊』(新潮社)、『もう親を捨てるしかない』(幻冬舎)、『0葬』(集英社)など。新宗教から現代の葬送のあり方まで、独自の考察でベストセラー多数。